フットボール デイズ

日々学び成長したい。ジュニアサッカーの保護者・審判・コーチそれぞれの立場から、自分が思うことを書いてます。

価値観の押し付け

「お前のこと思って厳しく言ってるんだ」

「そんなんじゃ良い選手になれないぞ。◯◯しなきゃいけない、××しちゃダメだ」

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このような保護者やコーチの発言はよくあり、それは子供への愛情から子供の幸せを願って言っているケースが多い。

 

子供は未熟で自分より劣っている存在だから、進むべき道を示し、答えを教えないといけないと信じており、そんな子供に自分の価値観や答えを押し付けてしまう。

ではそんな時、子供はどう感じ、何を考えているのだろうか?

 

子供はまだ成長途中で経験が少ないのは事実。なので、親やコーチは子供の成長のためにサポートをする必要がある。

ただ、答えや価値観を押し付けるのではなく、様々な経験や知識の中から、子供自身が判断する選択肢を与えたり、成功や失敗を子供が経験し、その中で自分で答えを見つけられるようにすることが大事だと思う。

 

「こうすれば良い」と大人の考えに従わせるのではなく、「こういうやり方もあるよ」、「こういう考え方もあるよ」と示した上で、子供自身の判断を尊重する。もし子供の判断が間違っていると思ったなら、なぜその判断をしたのか理由を聞いてみる。もしかすると、その子なりの明確な理由があるのかもしれない。

 

自分の考えを聞いてもらうという経験は、子供の自己肯定感を向上させるそうだ。

自分の意見を伝え、人の意見を聞くことが、コミュニケーションの基本となる。自分とは違う意見も柔軟に聞けること、自分の意見を持ちそれをみんなに伝えること、自分と違う意見からも学べることが、これからの社会で生きていく子供達にとって大切なことだと僕は思う。

 

価値観が多様化する答えのない時代、今までの常識が通用しない、昨日までの当たり前が当たり前でなくなる時代に生きていく子供達に"生き抜く力"をつけてあげることが大切だ。

 

[大人の価値観を押し付けられて育った子供は、その影響を大人になっても引きずってしまうことが多い]

・自分で決めることが出来ず、いつも誰かに判断をゆだねてしまう。

・自分の意見ではなく権力者や集団の意見にいつも従ってしまう。

・いつも誰かが敷いたレールを進むだけ、どんな状況でも誰かに従うイエスマンになってしまう。

 


[価値観を押し付ける大人の特徴]

・強い劣等感を抱えており、自分が達成出来なかった夢を子供に託し、過剰に期待してしまうケース。

・自分の失敗や苦労を子供には経験させたくないという思いが強く、自分の考えや価値観を押し付けるケース。

・(罰走や体罰など)理不尽なことでも自分が経験してきたことが今の自分を作っていると信じて、同じように理不尽なことを子供に強いるケース。

 


僕達大人が子供に提供すべきものは自分の経験の引き出しの中から様々な選択肢を提供することで、唯一の答えや自分の価値観を押し付けることではない。

 

「魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教えよ」

(中国・老子が言ったとされる言葉)

 

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課題の分離

課題の分離とは

自分の課題(自分がコントロールできること) と他者の課題(自分にはコントロールできないこと)を分離し、 他者の課題には踏み込まないようにすると同時に他者にも自分の課題に踏み込ませないようにすること。

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「その課題について最終的な責任を負うのは誰か?」 を考えることで「自分の課題」と「他者の課題」 の線引きが可能。

 

自分がコントロールできないこと(変えられない)ことからは手を離す。 自分がコントロールできる(変えられる)ことには集中して取り組む。 相手が自分のことをどう評価するかは、他者の課題。

 

(他者)承認欲求とは、「他者に自分のことを認めてもらいたい」、という欲求だが、「他者が自分を認めるかどうか」は他者の課題なので、自分にはどうすることも出来ない。にも関わらず、承認欲求にこだわり続けていると、気付いた時には他者からの承認のために生きる人生(承認欲求の奴隷)になってしまう。

 

他者の人生ではなく、自分の人生を"自分軸"で生きるためには、自分と他者の「課題の分離」が重要だし、これはサッカーにも生かせると思う。

 

「自分がコントロールできることとできないことを分けて考えなければならない。

コントロールできることについては、結果につなげるべく努力をする。 コントロールできないことには関心を持たず囚われない。」

松井秀喜・元プロ野球選手)

 

「他人と過去は、変えられない。自分と未来は、変えられる。」

エリック・バーン カナダの精神科医

 

「馬を水辺に連れて行くことはできても、水を飲ませることはできない”」

(イギリスの諺)

 

「まずは"これは誰の課題なのか?"を考えましょう。そして課題の分離をしましょう。どこまでが自分の課題で、どこからが他者の課題なのか、冷静に線引きするのです。 そして他者の課題には介入せず、自分の課題には誰ひとりとして介入させない。」

(「嫌われる勇気(岸見 一郎)」より引用)

 

「自分の人生をどう生きるか、どう行動を起こすかは自分の課題である。

それを他の人がどう思うか、どう評価するかは他者の課題である。

承認欲求を捨てて、嫌われることを恐れないことで、人は自由になれる。」

(「嫌われる勇気(岸見 一郎)」より抜粋)

 

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コーチとしての自分への約束

ジュニアサッカーのコーチには本当にいろんな方がいる。特に少年団のようなチームだと、指導歴数十年のおじいちゃんコーチや、現役の保護者コーチ、子供が卒団した後も残っている保護者OBコーチ、自分が卒団したチームを指導する若いOBコーチなど。

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少年団はクラブチームと違い、団の方針が曖昧で、それぞれのコーチがそれぞれのやり方で指導にあたっていることが多く、指導方針のバラつきがあり、時には子供の成長に影響することもある。

暴言や暴力は絶対に否定されなければいけないが、サッカーに答えは無いため指導方針などについては考え方の違いで、良いとか悪いとかという話ではないとも言える。かと言ってやはりいろいろ思うこともあり、時には議論がヒートアップしてしまうこともあるけど、プライドを持ったコーチは多く、人はなかなか変わらない。誰かのやり方を変えるのではなく、僕は誰かから学び、必要なら自分自身の変化を恐れないコーチでいたい。

 


お父さんコーチとして自分への約束として、今現在の思うことを挙げる。

 


・子供を怒鳴らない。(もちろん叱るべき時はきちんと叱る)

・保護者や子供の前で子供を比較しない。

・だらしない格好をしたり、時間に遅れない。

・積極的に審判をしたり、運営の協力をする。

・子供、保護者、コーチ、審判へのリスペクトと謙虚な気持ちを絶対に忘れない。

・一部の保護者や子供と個人的にご飯を食べたり、遊んだりしない。

・自分の子供がいる学年の采配には口を出さない。

・子供やサッカーから学び成長する。

 

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お父さんコーチについて

お父さんコーチについては賛否両論いろんな意見があって。。。賛否と言っても、おそらく"否"が9割ぐらいだと思う。

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先日も、強豪国はお父さんコーチがいないという記事があり、

www.google.co.jp

twitterとかでも話題になってたけど、実際ドイツはお父さんコーチがいっぱいいると、中野吉之伴さんは言ってたし、サッカーに絶対は無いように、お父さんコーチが100%良いとか100%悪いとかいう話では無いと思う。スポーツ少年団のようなチームでは、コーチが足りずお父さんに頼らざるを得ないというような事情もある。

 

僕は保護者の立場からお父さんコーチを見てきたし、今は自分もお父さんコーチとして関わっている立場から、"お父さんコーチ"について自分が思うことを書こうと思う。

 

お父さんコーチの1番の問題点として、"ひいき"が挙げられる。

「コーチの子供だからスタメンで出ている、コーチの子供だからMVPに選ばれた」など、保護者や子供に思われるようになったらチームの信頼関係はすぐに失われてしまう。それはお父さんコーチの子供にとっても周りの子供にとっても、良いことではない。

 

正当な実力で選ばれたとしても、そう言う目で見られてしまう場合は、子供は辛い思いをするだろう。

また明からなひいきで、実力に下駄を履かせて、お父さんの力で選ばれた場合、子供は自分の力で勝ち取るという経験を失ってしまう。

どちらにしてもお父さんコーチは悪影響となるリスクを秘めている。

 

[こんなお父さんコーチは困る]

・自分の子供にだけ厳しいor甘い

・自分の子供が他のコーチに怒られるのが嫌で、自分が真っ先に怒る

・自分の子供を優遇

・仲の良い保護者の子供を優遇

・自分の子供と仲の悪い子に厳しい

・お父さんコーチの奥さんが周りの保護者に大きな態度を取る

 

親は自分の子供を2〜3割増しぐらいで見てしまうものだ。特に初めての子や、男の子の場合は過度に期待してしまうことが多いと思う。僕もそうだった。。。

一方、自分の子供を預けているコーチに対し、過度に気を使ったり持ち上げてくれる保護者は多い。ボランティアで関わっているコーチに対し、保護者は批判しづらいとも思う。小学生の子供は無批判にコーチの言うことを信じてしまうものだし、クローズドな環境の中で勘違いしてしまうお父さんコーチがいるのは普通のことだと思う。

 

だからこそ、そうなりやすいという自覚が必要だし、そうならないような環境設定が大切だと思う。例えば。。

・自分の子供の学年はメインコーチにならない。

・試合のメンバー決め、采配、大会のMVP決めには一切口出ししない。

・審判や保護者会の仕事など裏方の仕事もする。

・大切な子供達を預かっているという責任と謙虚な気持ちを忘れない。。など

 

お父さんコーチの皆さま、子供達のために頑張っていきましょう!

 

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"楽しい"と"楽をする"ということ

「“楽しい”と“楽”は違うよ
“楽しい”と“楽”は対極だよ

楽しいことがしたいんだったら楽はしちゃダメだと思うよ」

甲本ヒロト

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結果だけを求める人を否定して、その対極の楽しさだけを求める人がいる。

楽しさは大事。楽しくなければ続けられない。

ただ、その"楽しさ"が、"楽をする"になっていないだろうか?

 

"楽をする"ことと"楽しい"は違う。

例えば、Switchのゲームに熱中したことを、10年後に「あのゲーム楽しかったねー、やってて良かったねー」と振り返る人は少ないと思う。

 

一生懸命に汗を流した充実感だったり、出来なかったことが出来るようになった時の達成感だったり、勝ちを目指してベストを尽くしチームみんなで力を合わせることだったりが、本当の"楽しさ"なんじゃないかなぁと僕は思う。苦労した先にやりがいがあり楽しさがあると思う。

 

目先の結果だけ求めるのも、目先の楽しさだけ求めるのも、どっちもコーチのエゴ(指導者主体)だと思う。大切なのは子供達の未来に何を伝え、何を残せるかだ。

 

「サッカーやってて良かったね、あの時一生懸命頑張ったね、力を合わせて戦ったよね」と、10年後に子供達が振り替えられるような、そんなサッカーの楽しさを伝えられたらなぁと思う。

 

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子供・保護者・コーチ

ジュニアサッカーにおいて、子供と保護者とコーチの良い関係性が子供の成長にとって重要だ。特に年齢が下がるほど。

子供の立場、保護者の立場、コーチの立場、それぞれの立場・立ち位置から見えるものは違うので、それぞれの立場や役割を尊重し、それぞれの立場で、その役割を果たすことが大切だと思う。

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〜プレイヤーズ・センタード〜

"子供達のために"という目的はブレてはいけない。子供達のために大人が協力して、環境を整えていくことが必要だと思う。(障害を取り除くのではなく、勝ちも負けも成功も失敗も、苦労や喜びも経験出来るような環境づくりが大切)

 

子供は親を選べない。子供はコーチを選べない。子供のサッカーは子供のものであり、それを大人のモチベーションにしてはいけない。

 

大人が派閥を作っていがみ合っていたら、子供には悪影響でしかない。サッカーに答えは無い。絶対に正しいAさんも、絶対に間違っているBさんもいない。誰だって良い所や悪い所を持っている。イエスマンしか受け入れない人は裸の王様になり、陰口を叩かれる存在になるだろう。

 

大人も失敗をするし、失敗から学べばいい。変わることを恐れず、自分と違う意見から学び、子供達と一緒に僕ら大人も成長しよう。

 

「サッカーは少年を大人にし、大人を紳士にするスポーツだ」
("日本サッカーの父" デッドマール・クラマー)

 

「みんな違って、みんないい」

金子みすゞ

 

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子供はコーチを選べない

例えば、大人だったら、自分の判断で環境を変えることは出来るだろう。

プロ選手でコーチや監督に合わせて適応することが必要な時もあるかもしれないが、大人であれば、複数の選択肢から相対的に評価し判断し選択することは出来ると思う。

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地域のサッカーチームに入って、初めてのコーチに出会う。そんな子供にとって、コーチの存在は僕ら大人が考える以上に大きいと思う。

他のコーチを知らず、無批判にコーチの言葉を信じてしまう子供達に対し、コーチとしての言葉や行動一つ一つの責任は非常に大きい。

 

子供はコーチを選べない。

僕らコーチは子供に対し、常に謙虚でいなければならないと思う。

 

「私達は選手の未来に触れている」

(元UEFAテクニカルダイレクター アンディ・ロクスブルグ)

 

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人のせいにすること

「善悪の区別はついてるぜ!!俺を正しく評価するものは“善”!!低く評価し認めないものが“悪”だ!!」

(上弦の鬼 獪岳〜鬼滅の刃

 

 

上手くいかなかった時、誰かのせいにしたり、天気やケガのせいにする人がいる。

"負けたのは審判のミスジャッジのせいだ"

"スタメンじゃないのは、コーチの判断がおかしいんだ"

"ケガしてなかったら、勝ってた" ・・・

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上手くいかなかったことを誰かのせいにして自分の責任を受け止めない、そこに成長はない。

全力でチャレンジして、失敗して、失敗を受け止めて、次はどうすれば上手くいくかを考えて努力する。そこに成長があると思う。

 

人は誰だって失敗する。ダメな自分も受け止めて努力した先に成長がある。

ごまかしの見せかけの結果には何の価値もない。失敗を恐れず、ダメな自分から目を背けずに努力を続けよう。

その努力はきっと報われる。

 

「善逸極めろ 泣いても良い 逃げても良い ただ諦めるな
信じるんだ地獄のような鍛錬に耐えた日々を
お前は必ず報われる 極限まで叩き上げ 誰よりも強靭な刃になれ!!」

(桑島 慈悟郎〜鬼滅の刃

 

 

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