コーチへの苦情
うちの上の子が所属するジュニアユースチームで保護者からコーチへの苦情があった。(上のカテゴリーへ参加する選手の選考に対する不満、選手采配に対する不満、練習内容が面白くないという内容)
また、先日はうちの下の子と僕が所存する少年団チームの1,2年生チームのコーチにも保護者から苦情があった。(サッカーをちゃんと教えてくれない、ほとんどボールを使わずにレクリエーションばかりしているという内容)
今回のことがあり、保護者からの苦情について、どこからが苦情でどこからが意見や提案なのかを僕なりに考えてみた。内容にもよるが、受け止める側のコーチやチームの対応によって、苦情(意見、提案?)を今後に活かすことも出来るかもしれないとも思う。
まず苦情は、サービスに対する不満から生じたものだと思う。保護者が期待していたものと現実とのギャップが不満になって苦情として現れたものだろう。説明不足からコーチと保護者との意識にギャップが生じたのなら、コミュニケーションの見直しが必要だ。チームが保護者に対して入団時に説明していたサービスの内容と、全く違うものをコーチが提供しているなら、それはコーチ側の改善が必要な可能性もある。
僕は「暴力・暴言、パワハラ、明らかな贔屓で子供が苦しんでいる場合」は、保護者から苦情(意見、提案)を行うべきだと考える。「うちの子はぶん殴って厳しく育てて下さい」という保護者がたまにいるが、暴力・暴言を見逃すのは暴力・暴言への加担だと思う。
話が逸れたが、「暴力・暴言、パワハラ、明らかな贔屓で子供が苦しんでいる場合」以外の練習内容だったり、試合采配だったりはコーチに任せるべきかなと個人的には思う。
うちの子を優遇しろみたいな過剰な要求は絶対にすべきではないし、コーチやチームはそのような要求を聞き入れるべきではない。
練習の狙いだったり、うちの子はどこを改善すれば出れますか?みたいなことは聞いても良いとも思うが、小学生高学年ぐらいになれば子供からコーチに聞くべきものかなと思う。
今回のジュニアユースの保護者のケースは、保護者の意見の一つとして参考にさせて頂くという程度で良いと思う。中学生になれば、親ではなく子供が直接コーチに意見や提案したり、質問をぶつけて良いと思う。それが子供の成長に繋がっていくだろう。
少年団の1,2年生チームのケースは、入団時の説明と実際の内容とのギャップが不満になったと感じた。うちの少年団は、入団前に”子供の発育段階に合わせて指導していくことやカテゴリーごとの大まかな指導方針”などを説明していた。
最初の説明と実際の内容のギャップが保護者の不満・苦情に繋がったのだと思う。なので、最初の説明か実際の指導内容を見直す必要があるかもしれない。ポジティブに今後に活かせる意見と捉えて良いと思う。
1件の苦情は氷山の一角に過ぎず、その下にはたくさんの不満が隠れていると思う。今回のことは僕のカテゴリーではなかったけれど、貴重な意見・提案として、自分ごととして、自分自身の成長に繋げていきたい。
僕達コーチの成長が子供の成長に繋がると信じて、今日からまた頑張っていこう!
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「常識を疑え」
プロ野球、巨人のコーチングスタッフに、桑田真澄さんが投手チーフコーチ補佐として入ることになった。
桑田さんと言えば、Mattのお父さんとして今では有名だが、現役時代はすごいピッチャーだった。そして学生スポーツの勝利至上主義反対派としても有名である。
以前、東京大学野球部を指導していた桑田さんの指導法は、根性論・長時間練習・非科学的トレーニングの否定。
野球を楽しむこと、今までの常識を疑うこと、質問を問いかけ選手自身に考えさせること、効率的・短時間で1球1球に集中して取り組むトレーニングなどが特徴のようだ。
桑田さんは、巨人ではコーチとして1軍~3軍まで関わることになるらしい。そして現在の巨人の2軍監督は、"罰走"で有名な根性論の阿部慎之助さんだ。
考え方が180度違う2人の指導者。
今季の巨人が非常に楽しみだ。
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大人の予想を超えていけ
「あいつはあそこのチームじゃ通用しないでしょ」とか「あいつはダメですね、伸びないですよ、気持ちが弱いから」とか、子供に対する大人のそういう決めつけが嫌いだ。
卒団式の時期が近づいている。6年生は来年の進路をそろそろ決めて、クラブチームでサッカーをする子、中学の部活でサッカーを続ける子、サッカーは辞めて違うことにチャレンジする子など進路が分かれてくる。この時期、大人の間では卒団生の今後について話題に上がることが多い。また去年の卒団生の動向についても話題になることがある。
ジュニア年代に全く出れなかった子がジュニアユースでエースになったとか、めちゃくちゃ問題児だった子がジュニアユースでは一生懸命サッカーに取り組んでいるとか、その逆もあるかもしれない。
大人の勝手な予想なんか気にしないで、自分の未来に向かってチャレンジしてほしい。
見る目がなかった大人を見返してほしい。
僕たち大人の予想を裏切って、大人の予想を超えていけ!
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アシスタントコーチの役割
僕は現在、サッカー少年団でアシスタントコーチとして関わらせてもらっている。
サッカーチームでは同じカテゴリーに2人以上のコーチがいる場合、メインコーチ・アシスタントコーチなど役割を明確にした上で、目標を共有することが大切だと思う。指示系統が2つ以上あると選手が混乱するし、コーチの役割が曖昧だと意見が割れて揉める原因になる。「船頭多くして船山に上る」と諺にもあるように、大勢の親方がみんな好き勝手に指示を出していたら、チームはおかしな方向に進んでいってしまう。
また個人的な意見だが、僕のようなお父さんコーチは自分の子供がいるカテゴリーのメインコーチにはならない方が良いと思う。試合の采配やメンバー選考について、やっぱりお父さんコーチは、どうしても信用されないと思う。知識や経験や実力がどうとかではなく、コーチの子供がそのチームにいるからだ。
さて、アシスタントコーチの役割として僕が考えていることや勉強したことについて以下に書いてみた。
・練習において:
練習が円滑に進むようにメインコーチに協力すること
(メインコーチとの打ち合わせ、準備や片付け、デモンストレーションの手伝い、複数人の練習で人数が足りない時に選手として入る、遅れてきた子供やケガをした子供の対応、まだサッカーを始めたばかりの子供のフォロー、メインコーチの方針・チームコンセプトに沿ったコーチング、保護者との情報交換、キーパーコーチとしての仕事など)
・試合において:
試合の采配など決定権と責任を持つメインコーチの意思決定をサポートすること
(試合前の準備や試合後の片付け、選手交代のサポート、交代選手の準備、練習で取り組んできたことやメインコーチの方針・チームコンセプトに沿ったコーチング、メインコーチが見えなかった部分のフォロー、メインコーチの精神面のフォロー、審判や代表者会議への出席、他に写真やビデオ撮影、試合分析、スコアシートの記入、対戦相手のスカウティングなどの仕事もあるかもしれない)
・その他において:
メインコーチと選手(と保護者)の間を繋ぐ円滑油としての役割
(子供達とは“友達”ではなく“選手とコーチ”として信頼関係を築く、選手の意見をしっかり聞いてアドバイスをする、普段から世間話もして悩みを打ち明けられる関係を築く、選手や保護者の悩みを聞き、必要に応じメインコーチと協力して対応していく)
最終決定はメインコーチが行い、その決定には従うこと、ただチームや子供の成長に繋がると思う意見はきちんと伝えていくことが必要。その場合は、2人だけの時に伝えるなどメインコーチの顔を潰さないような配慮が大事だと思う。そしてメインコーチの依頼には全力で応えること、メインコーチの悪口は絶対に言わないこと、チームのために全力を尽くすことが大切だと思う。
いろいろ書いてみたが、見直してみると自分自身、9割ぐらい出来ていないような気がしてきた。まぁ伸びしろ9割ってことで、出来る範囲でベストを尽くしていきたい。
僕と同じアシスタントコーチの皆様、いっしょに頑張っていきましょう!
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ドリームキラー
ドリームキラー:
「夢を壊す人」という意味
きみが、夢を誰かに話した時に、それを否定するような言葉を使って、きみの夢を壊そうとしたり、その夢を考え直させるようなことを言ってくる人のこと
(例)「きみには無理だ、難しい、出来るわけがない」「もっと無難に、安定した将来を」など
・善意の(無意識的)ドリームキラー:
きみのことを心配している・変わってほしくない(プラスの変化だとしても無意識的に嫌がる)
・悪意の(意識的)ドリームキラー:
きみのことを妬んでいる・きみに上手くいって欲しくない
・なりやすい人:
家族、先生、コーチ、上司など
・ドリームキラーが生まれる理由:
心地よい今を維持したいため、同じ現状にいるはずのきみの変化を阻止しようとするため
夢はきみ自身のものであり、夢を見ることもあきらめることも、きみの権利であり責任であるはずだ。きみの人生に対し責任を負えるのは、きみ自身しかいないのだから。
だから、きみは自分自身の夢をどうか大切にしてほしい。
僕と同じサッカー少年のパパやママへ。
あなたの夢ではなく、"子ども自身の夢"を大切に。
子どものチャレンジや失敗を、あせらずにゆっくりと見守っていきましょう!
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信頼関係を築く
[信頼]:信じて頼りにすること。頼りになると信じること。また、その気持ち。
(デジタル大辞泉)
「人間のパフォーマンスは『何を』、『どんな心でやるか』でできている」
(辻秀一)
チームビルディングでは、「信頼関係の構築」が何よりも大切だ。「体」が動いても「心」が動かなければ良いパフォーマンスは発揮出来ない。信頼は安心感(この人たちは自分の味方だという思い)により得られる。そして、「自分はチームの一員である」と感じることで育まれていく。
◆ リーダーがメンバーとの信頼関係を築く上で大切なこと
・メンバー全員を一人の人間として尊重し、その成長を信じ、感謝の気持ちを伝える
・メンバーの個性や価値観、大切にしていることに興味を持ち、共感をする
・それぞれの考えや感情を尊重し、意見を聞き、受け止める
・約束や秘密、ルールを守る
・メンバーに対し、平等な機会の提供と公平な評価を心がける
・自己開示・オープンマインド・謙虚で誠実な姿勢(飾らないありのままの自分を見せる、ごまかさず真っすぐにブレることなく伝える、間違った時は素直に認め、謙虚にメンバーから学ぶ「無知の知」、自ら手本となり自分の仕事に全力を尽くす)
ミスを責めたり罰するチームでは、メンバーはチャレンジを避け無難なプレーを選択してしまったり、新しいアイデアは生まれず、委縮をして良いパフォーマンスを発揮することは出来ない。メンバー自身の成長もチームの成長も滞ってしまうだろう。
リーダーは常にメンバーに対し、このチームは安全な場所であると伝えていくこと、そして実際に安全な場所を作っていく必要がある。
※安全な場所とは:
失敗を恐れずにチャレンジ出来ること、自分の意見を受け止めてもらえること、自分がチームの一員として大切な存在であると感じられること
リーダーがメンバーに対し、自分の好みで特定の人を優遇したり、評価の基準が曖昧でその時々の感情で変わったりすれば、チームの信頼関係はすぐに損なわれてしまう。メンバーのやる気は失われ、リーダーの話は聞かなくなってしまうだろう。
誰もが自分を評価してほしいという気持ちを持っている。メンバーの誰もが公平で平等な扱いを受けていると感じるためには、評価の透明性や一貫性を持ち、分かりやすく言葉で伝えること、リーダーとしての理念や一貫した評価基準を持つことが必要だ。
また、
・誰か一人を特別扱いしないこと
・結果や能力だけで評価しないこと
・他のメンバーと比べて評価をしないこと
・チームの一員として一人ひとりのチームへの貢献を認め感謝すること
・メンバーとの個別の交流は避け、チーム全体で交流すること
・情報は一部のメンバーだけで共有せず、チーム全員で共有すること
などが大切。
信頼関係があれば、選手は主体性を発揮し、成長へのモチベーションは上がり、メンバー全員が力を合わせ、チームのパフォーマンスは向上していくはず。
チームとは、目標を共有するグループのこと。同じ目標に向かいリスクや苦労をともに背負い、誰もがポジティブに意見を出し合い、失敗を恐れずチャレンジできる、そんなチームを作っていきたいですね。
メンバーやチームの成長のために関われることに感謝し、ともに成長していきましょう。
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レッテル
発達段階の子どもに対する大人の過度な意味づけやレッテルは、子どもにとって大きなプレッシャーになったり、自信喪失につながるリスクがある。
また他の子どもとの比較や、失敗に対するくり返しの批判は、子どもの自己肯定感を低くしてしまう。
子どもにとって親やコーチは選ぶことの出来ない存在。僕たち大人の“言葉”ひとつが、子どもの未来に大きな影響を与えるかもしれないという自覚を持たなければならない。
子ども達は、自分が「信頼されている」「チームに必要とされている」という思いがあるから、仲間たちチームメイトのために全力を尽くせるんだと思うし、僕たちは親としてコーチとして子ども達みんなを大切に思ってるんだ(リスペクトしている)ということを伝えていくことが大切だと思う。
自分自身をもう一度振り返ってみよう。
そして、子ども達のために明日から何ができるだろう?
"私たちは選手の未来に触れている"
アンディ ロクスブルグ(元UEFAテクニカルダイレクター)
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ブログ、引っ越ししようとしてやめました。
ブログ、引っ越ししようとしてやっぱりやめました。 まだ始めたばっかりなのに、現状維持は停滞だとかブレブレな気持ちで新しいものに飛び付こうとしてたんですが、何か違うなーと思い、結局このまま続けていくことにしました。 僕と同じようにジュニアサッカーに関わっている方、同じように悩んだり、青春している方と、共感したり励ましあったりしたいなぁとか、今考えていることをアウトプットしながら自分自身成長していきたいなぁとか、たまに毒を吐いてすっきりしたいなぁとか、そんな気持ちでマイペースでやっていこうと思っています。もしお時間がありましたら今後ともよろしくお願いいたします。
今、自分が出来ることにベストを尽くそう
サッカーには勝敗を競い合う相手チームがいて、どんなに強いチームでも負けることはある。天候やコンディションや審判の判定や対戦相手は変えられないし、チームメイトのミスや過去の結果を変えることは出来ない。
どんなに負けている試合でも、どんなに勝っている試合でも、今、自分に出来ることにベストを尽くそう。
コロナや大雪で、サッカーが出来ない今、自分が出来ることは何だろう?
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ロングスローについて
今回の高校サッカー選手権で話題になったロングスローについて、世間では賛否両論があるようだ。
ルール上認められているものだしゴールに近づくための武器の一つとして非常に効率的なのでもっと技術を磨いていくべきだという意見、美しくない・アンチフットボールだという意見など、大まかに2つの意見があるかと思う。
ルール内で行なっていることなので、良いか悪いかでは言えばもちろん良いということになるし、あくまでロングスローが好きか嫌いかという好みの議論になると思う。好きな人もいれば嫌いな人もいるだろう。ちなみに僕はジュニアサッカーの現場では絶対にやらないと思うけど、高校サッカーなら一つの技術として尊重されるべきだ思っている。
新しいことを始めたチームに対し、それを対策するチームが出てきて、サッカーは進化していくんだと思う。
高校選手権が終わり、ロングスローという一つの技術が議論になるのは何かすごくいいなぁと思う。去年は静岡学園のドリブルがすごく話題になったみたいに。
あーだこーだとサッカーが語られることで、サッカーは文化になっていくんだと思う。
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