グッドルーザー
昨年のラグビーワールドカップでは、ノーサイドと言う言葉が話題になり、勝っても負けても全力を尽くして戦ったもの同士、お互いを讃え合う姿が日本中に感動を与えた。
負けた試合で一番悔しいのはもちろん選手だ。
ワールドカップまでの期間、人知れずどれだけの汗と涙を流してきたのか。
どれだけの時間、どれだけのことを犠牲にして、傷だらけになって戦ってきたのか。
その苦しみを知っているからこそ、負けたとしても全力で戦った相手のことをリスペクトし、相手の勝利を讃えられるのだろう。
負けた時に相手を認める気持ちを持てない選手やチームは、仲間のミスを責めたり、審判の判定に敗因を求めたり、負けた言い訳を自分以外のことに求めて、自分自身に目を向けられないことが多い。
「あいつのミスのせいだ」、「あのシュートをGKが止めていたら」、「あれはオフサイドだった」、など、ジュニアサッカーでも、試合後の反省会や打ち上げで犯人探しをしてしまうチームがある。
たとえ誰かのミスがあったとしても、審判の判定が間違っていたとしても、試合の結果は変わらない。
選手もコーチも、まず自分自身に目を向けることが大切だ。
自分自身から目を逸らし、他に敗因を求めていたら、敗戦から学び成長する機会は失われてしまうだろう。
全力を尽くした自分と仲間と相手を認め、リスペクトすること。
出来なかった自分、足りなかった自分を認め、受け入れること。
同じように全力を尽くして戦った相手の努力を認め、その健闘を讃えられること。
どんな状況でも最後の笛が鳴るまでベストを尽くし、勝った時も相手を思いやり、負けた時も誇りある態度で敗戦を受け入れる、そんな選手を目指そう。
「胸を張って生きろ
己の弱さや不甲斐なさに どれだけ打ちのめされようと 心を燃やせ
歯を喰いしばって前を向け
君が足を止めて 踞(うずくま)っても時間の流れは止まってくれない
共に寄り添って悲しんではくれない
竈門少年 猪頭少年 黄色い少年 もっともっと成長しろ
そして今度は君たちが鬼殺隊を支える柱となるのだ
俺は信じる 君たちを信じる」
(煉獄杏寿郎・鬼滅の刃)
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