教えない指導
サッカーのコーチングでは、教えないこと(教え過ぎないこと)が大事だと言われることが増えました。子供に問いかけて、子供自身が答えを見つけるのを待つというやり方です。(かなり大雑把に言うと)
子供が自分で見つけた答えなら忘れない。コーチが教えた答えを丸暗記するやり方では、子供が自分で考えなくなってしまいます。
それは確かにそうなんですが、ただ”教えない”というのを間違って解釈してしまうとそれががただの"放置"になってしまう危険性があります。
何のヒントも選択肢も基準も伝えずに、ただ「自分で考えろー」と怒鳴っているパターンです。それは、数式を教えずにゼロから子供に答えを発見しろと言ってるようなものだと思います。
子供の主体性を奪ってはいけません。子供の選択を否定して、「そこはシュートだ!」「そこはパスだ!」と大人の答えを押し付けるのは間違っています。ですが、子供が主体的にプレーするにはプレーの原則・ガイドラインを理解しておく必要があります。
またサッカーをプレーするための「止める・蹴る・運ぶ」といった基本的な技術も、コーチが教えたり見本を見せることが必要です。
"教えない指導"や"ボトムアップ"なども、ただ言葉の表面だけ理解したつもりでそのまま実践しようとするのは非常に危険だと思います。(もちろんきちんと学ぶことや、子供の成長に必要なものを取り入れていくことは大切です)
指導の理論にも"絶対"の答えはありません。そして指導理論は子供の成長のためのツールでしかありません。
大人も主体性を持ち、自分で考え続けていくということが大切だと思います。
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