発達障害とジュニアサッカー
発達障害という言葉は、世間でも広く認知されるようになり、ジュニアサッカーにおいても発達障害の子供への理解は少しずつ大きくなってきていると感じますが、よりチームプレーや規律が求められるようになる高学年になると、様々な原因からサッカーを辞めてしまう発達障害の子供も多いと思います。
コミュニケーションスキルを身につけてほしいという思いから、子供にサッカーをさせている保護者もいますし(サッカー療育という取り組みもあるようです)、自分の子供が発達障害ということを周りには言わない保護者の方もいます。
学校から発達障害の可能性を指摘されても、受け入れられずに受診や療育支援に繋がらないケースや、子供の頃は発達障害と気づかず、大人になってから就職や結婚などを機に、自分が発達障害だと気づくケースもあるようです。
僕は個人的な思いとして、発達障害を持って困っている子供がいるなら、大人(保護者やコーチ)が協力して必要なサポートをしていけたら良いなと思っています。コーチや他の保護者には言いたくないという気持ちもあるかもしれませんが、例えば「こういうことには気をつけて指導してほしい」とか注意点だけでも相談して頂けたら、ありがたいなと思います。(もちろん、それぞれの家庭の考え方について批判や評価するつもりは全くありません)
もしかすると発達障害の特性により、他の子よりストレスを感じたり、大人に叱られたり、チームメイトに文句を言われたりすることも多いかもしれません。
発達障害の特性や元々の性格はそれぞれみんな違いますし、成長スピードも違います。
その子にとって何が一番適切なサポートなのか。。。
発達障害を知るということが、まずその第一歩になるのではないかと思います。
次回は発達障害について分かりやすくまとめてみました。ぜひ読んでみて下さい!
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スポ少の温度差
スポーツ少年団では、熱心な保護者と、そうではない保護者の”温度差”がトラブルになることがある。
熱心な保護者は積極的にチームの仕事に参加したり、応援にも熱が入り、練習内容や試合での采配にまで口を出す方も中にはいたりする。
一方、送迎をするだけで、練習や試合にはほとんど顔を出さない方もいる。
スポーツ少年団は、地域で活動する団体のため、住んでいる場所が近いというだけで、保護者の価値観が違うのは当然かもしれない。
「プロ選手になってほしい」という保護者から、「運動が出来ればいい」とか、習い事の一つとして、また託児所感覚で子供を預けている保護者まで様々だ。そういった意味で、Jのアカデミーや、方針がはっきりしているクラブチームと違い、スポーツ少年団は温度差がはっきりと出やすい環境かもしれない。
では、スポ少で温度差による保護者間のトラブルを回避するにはどうしたらいいのだろうか。考えてみた。
①自分の家庭の考え方(うちはうちというスタンス)を明確にし、それを人に押しつけない。
まずは、自分の家庭の方針をはっきりさせること。良い・悪いとかではなく、方針や、立ち位置をはっきりさせる。そして、他の家庭の方針についても、良い・悪いとかではなく、違いを尊重すること。みんな違って当然なのだ。
②スルースキルを身につける。
子供をサッカー選手にしたい、強いチームにしたいなど、サッカーに非常に力を入れている家庭もある。自主トレの強制やサッカー勉強会という謎の集まりへの参加、「◯◯すべき」と言った自分の正義や常識を押し付けてきたり、自慢やマウンティングに見える言動をされることもあるかもしれない。そんな時、「人は人、自分は自分」と割り切って笑顔で上手に聞き流せるようになると気持ちは楽になる。
③余計なことは言わない。
他にスクールに通っている、夫や妻の職業や学歴、子供の学校の成績など、比較されるようなことは無理に言わない方が穏便に過ごすためには得策だ。また親同士、適度な距離感を意識することも無用なトラブルを避けたり、良好な関係を維持するコツだと思う。
④出来る範囲で協力し、感謝の言葉を忘れない。
スポーツ少年団は親の協力があって初めて成り立つ団体。出来る範囲で協力する姿勢を見せることや、運営に積極的に関わってくれている方への感謝の気持ちを伝えることが大切だと思う。言葉一つで人の気持ちは変わるものだ。
”温度差”については、”温度”が熱ければ良い、熱い方が正しいというものではない。勝利至上主義・実力主義など方針を明確にしている少年団は別だが、方針が曖昧な少年団で、保護者が自分の価値観・正義を振りかざし人に押し付けてしまうのはトラブルの元になるし、お互いのストレスにもなると思う。
自分の価値観=常識ではない。価値観はみんな違って当然。
そして、サッカーをするのは子供であって、親ではないのだ。
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サッカーのキャンセル力
サッカーは「よーいドン」でスピードを競ったり、ぶつかるパワーを競う競技的な側面もあるが、フライングをしたり、後出しジャンケンで相手の逆をつく駆け引きを楽しむゲーム的な側面もある。
キャンセルとはシュートを打とうとして、相手がシュートブロックに来ているのを見て(感じて)直前で切り返すシュートフェイントのように、途中でプレーを修正することを言う。
ジュニアサッカーでは一旦ドリブルを始めると相手に囲まれて取られるまでドリブルを続ける子や、パスをするまでに時間がかかり、すでに味方がマークされていてもパスをして取られてしまう子などがいる。
常に状況が変わり続けるサッカーでは、1秒前はすでに過去であり、パスを出そうと思ってからパスを出すまでの間に状況が変わっていることもある。変わり続ける状況に応じて途中でプレーを変え相手の逆をつけば、スピードやパワーで勝てなくても勝負に勝つことが可能だ。
では、相手の逆を突くキャンセル力を身につけるために心掛けることは何だろうか。
・顔を上げてプレーする
下を向いてボールばかり見ていると、周りの変わっていく状況が見えない。味方や相手が動くことでスペースも常に変化をするので、顔を上げて周りの状況を見てプレーすることが必要。
・ボールの置き所を意識する
ボールをいつでも利き足でコントロール出来る場所に置いてプレーすることで、周りの状況変化に対応してプレーを変えることが出来る。
・複数の選択肢を持つ
ドリブルだけではなく、パスやシュート、右だけではなく左(もしくは股下や頭上)など、選択肢(武器)をたくさん持つことでプレーの幅が広がるし、相手に的を絞らせず、相手の逆を突きやすくなる。
・シンプルにプレーする
1回でボールをトラップ・コントロールして次のプレーに移れるように身体の向きを変える(ボールコントロールオリエンタード)など、プレーに時間をかけないことで、余裕を持って周りの状況を見れるようになる。
その他、軸足や体幹のバランス機能や、すぐに次のプレーに移れるような良い姿勢でプレーする、トラップ→パスなどプレースピードが速くなることや、プレースピードの緩急をつけるなどもあるかと思う。
ぜひチャレンジしてみてください!
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ネクストメンタリティ
小野剛さん著「サッカーコーチングレポート」で、良い監督の条件として
・サッカーへの情熱、進歩への向上心
・専門的知識、マネジメント能力
・ネクストメンタリティ
が挙げられています。
ネクストメンタリティとは、勝った時も負けた時も、強い気持ちとモチベーションを持って次に向かう姿勢・気持ちのことです。
”勝ってもおごらず、負けても腐らず”のように、今日の結果にとらわれることなく、向上心を持って次に向かうメンタリティが大切です。
これはコーチにも言えることですし、選手にも言えることだと思います。良い結果が出なかった時はそれをバネにして頑張る、良い結果が出た時はそれをモチベーションにしてもっと頑張る、そんなネクストメンタリティを持って、もっともっと成長していきましょう。
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育成改革(指導者改革)について
先日、スペインのビジャレアルの育成改革(指導者改革)についての記事を読みました。
2014年にビジャレアルのアカデミーで行われた育成改革の紹介で、目的は指導者改革により選手の変革をうながすこと。
内容は、指導風景を撮影し、映像をもとに指導者間でディスカッションし、指導者がフィードバックを受けるというもの。
ポジティブな言葉とネガティブな言葉を分け、どの選手に何回ずつ、どんな種類のフィードバック(ポジティブorネガティブ)を行ったのかを数字として表し、それを指導者に伝えたり、客観的なフィードバックを受け、指導者が自分自身を振り返ります。
当時、ビジャレアルのアカデミーで指導者として活動していた佐伯夕利子さんは、
「今まで、選手をジャッジし続けてきたと感じた。先入観、思い込みのもと、選手をラベリングをしていたのかもしれないと感じた。」と話されていました。
日本の町クラブやスポーツ少年団のチームで、このような取り組みを行うことは難しいかもしれません。ですが、一人一人が自分自身の指導を客観的に振り返ろうとすることは出来ると思います。指導者の声かけ・フィードバックが選手のプラスにもマイナスにもなるという自覚は持たないといけないと感じました。
他にこの記事で紹介されていた内容として、スペインでは勘違い指導者の居場所がなくなりつつあるということ。
時代とともに求められる指導者像は変わっており、パフォーマンス系の指導者(吠えたり、選手がミスした時にピッチサイドで地面にペットボトルを投げつけたり、審判に食ってかかるなど)は、以前は熱心な指導者と言われていたが、そのような指導者の居場所が無くなってきているということ。
ヨーロッパでは、人権意識の高まりから、スポーツにおけるハラスメントに対して非常に厳しく見られるようになっているということ、などです。
指導者自身の成長が子供達の成長につながると思います。僕も指導者(コーチ)として常に学び続けていかなければと感じました。
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サッカーの楽しさとは
「スポーツ」の語源はラテン語の「deportare(港を離れる)」。
日々の生活から離れること、気晴らしをする、楽しむ、遊ぶなどを意味します。
サッカーも本来は非日常を楽しむ遊びです。
ではサッカーの楽しさとは何でしょうか?
・思いっきり身体を動かす楽しさ
・思い通りにボールを扱う楽しさ
・ゴールを決める楽しさ
・仲間と関わり、喜びを共有する楽しさ
・出来なかったことが出来るようになる楽しさ
・サッカーの奥深さを知る、学ぶ楽しさ
・勝負に勝つ楽しさ ...
他にも、観戦する楽しさ、選手やチームを応援する楽しさや育てていく楽しさ、成長していく子供を応援する楽しさやサッカーを語る楽しさなどもあると思います。
サッカーは本当に楽しいスポーツです。
子供達が、この先どんなクラブに行こうが、将来どんな職業に就こうが、それぞれの人生の中でサッカーを楽しんでほしいなと思いますし、僕自身もいくつになってもサッカーを楽しんでいきたいなと思います。
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君を大切に扱わない人に君の大切な時間や感情を使わない
「恋人でも友達でもそうだが君を大切に扱わない人に君の大切な時間や感情を使ったらダメ。大切にされてないと感じたら即座に距離を置け。それが原因で絶交しようと別れようと関係ない。君を大切にできない人に君と関わる資格はない。一方通行の人間関係は君をボロボロにする。自分から離れる勇気を持て。」
Testosterone(@badassceo) Twitterより
上記は筋トレ社長として有名なTestosteroneさんのtweetです。
"時間や感情は、一人ひとりの大切なものであり、誰かに雑に扱われるべきものではない。あなたには価値がある、あなた自身を大切にしてほしい、あなたを大切に扱わない人とは離れる勇気を持て"
というメッセージは、僕にとってすごく響く内容でした。
子供のサッカーという共通項で、新しくいろんな人と関わることになるジュニアサッカーの保護者やコーチ。
社会には、残念ですが、人を大切に出来ない人や、平気で人を騙したり利用する人も中にはいます。
人を大切にすることは大事ですが、それと同じく自分自身のことも大切にしてあげることが大事です。親やコーチが元気じゃないと、子供も不安を感じますし、子供をサポートすることは出来ません。
だから自分自身のことを大切にしましょう!
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セルフトーク
【セルフトークとは】:
頭の中で自分自身に語りかけている言葉のこと。
人間は1日に3~5万回セルフトークを発していると言われています。通常、人間の思考は頭の中の言葉で行われます。
人間の潜在意識は言葉から影響を受け、思考が行動や習慣へと影響を与えていきます。
頭の中で無意識に発せられるセルフトークは、ネガティブな言葉が多くなると言われています。人間は元々備わっている生存本能により、ネガティブな体験の方が、強く記憶に残るように出来ているからです。
繰り返されるセルフトークは「アファメーション(宣言)」となり、そのイメージを現実に引き寄せていきます。
「言葉が人生を決定する」
「思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。
言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。
行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから。
習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから。
性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから。」
(マザー・テレサ)
スポーツの世界でもビジネスの世界でも、一般的にハイパフォーマーは、セルフイメージが高いと言われています。セルフイメージ、自己肯定感、自分に対する信頼を高めていくことで、高いパフォーマンスを発揮出来るようになります。
自らを肯定するセルフトークを"スマートトーク"と言います。スマートトークはセルフイメージを高め、無意識はその言葉と一致した行動を僕たちにとらせます。
方法:
セルフトークをポジティブな「スマートトーク」に変え、習慣化することで行動変容を起こし、目標達成に近づけていく。
まずは自分の口癖を観察してみましょう。セルフトークには人それぞれの癖があります。
否定的なセルフトークばかりを行っている人は、結果としてセルフイメージが低くなり、さらに否定的なセルフトークを行うようになるという悪循環にハマってしまっています。
意識してネガティブを排除し、ポジティブな言葉のシャワーを毎日浴びるように心がけていきましょう!
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勘違いコーチにならないために
少年団チームは、コーチが勘違いしがちな環境だなぁと感じます。
※もちろんしっかりとチームマネジメントされているチームも多いと思いますし、あくまで個人的な意見として、あくまで自分への戒めとして書いてます。。
保護者側の要因:
・コーチに対し、過度に気を使う。
・保護者よりコーチの方が偉いと思っている。
※「ボランティアで指導してくれてるから」という純粋な気持ちだったり、(言い方は悪いですが)自分の子供を人質に取られているような感覚があるのかもしれません。
本音ではいろいろ思うこともありながら、子供の卒業までコーチに対し我慢している方も多いと思います。
保護者に気を使われる環境で、コーチは自分が偉くなったと勘違いしがちです。(僕もよく勘違いしそうになります)
チーム側の要因:
・コーチが自分の指導に対し批判されたり、フィードバックを受ける機会が無い。
・チームの方針が無い、または曖昧なため、コーチがそれぞれのやり方で指導している。
・チームとして、コーチ育成など長期のビジョンが無く、その年ごとのやり方でやっている。
※学ばなくてもコーチでいられる環境で、コーチは勘違するリスクが高くなります。(僕もたびたび勘違いしそうになります)
子供側の要因:
・コーチというだけで、無批判に話を聞いてくれる。
※純粋で従順な子供達を前に、コーチは日本代表監督にでもなったような勘違いをしがちです。(僕も実際そうでした)
コーチは偉いわけではなく、役割に過ぎません。そして、未来のある子供達の大切な時間を預かっているという自覚を持たなければいけません。子供達の成長のために一番成長しなければいけないのは、僕達コーチだと思います。
勘違いしないように、定期的にふんどしを締め直していこうと、あくまで自分に向けて書いてます。
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